【連載】Yumie Times + vol.13 《Far away come may tomorrow》
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2016/06/15

【連載】Yumie Times + vol.13 《Far away come may tomorrow》

スタイリスト風間ゆみえさんが、ファッションからライフスタイルまで、暮らしのなかで、ふと心ときめく「あの瞬間」をお届けします。今回のテーマは「Far away come may tomorrow」。

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お。お……
何やら、とにかく、効きそうだ。


お月さまがきれいに半分こに割れた夜、iphoneに撮りためた写真がひと昔前になる前にインスタグラムにアップしよう。
………と、その前に、かなり良いと勧められたFrancsila(フランシラ)のピートトリートメント(入浴剤&パック)を(棚のお飾りになりかけていた…)、ようやく、使ってバスタイムを先にしよう‼︎


そうして、そぉっと開けたその炭泥、クレイ的なものをイメージしていた私は一瞬、躊躇うけど中身の濃い〜感じに、これは効きそうだと、記憶を辿る。フランシラはフィンランドのブランドで…たしか、ピートとは森の泥で、、その炭泥は、花やハーブ、樹木、などが自然に朽ちて醗酵して、たっぷりとミネラルを含んだ珍しい天然の泥成分で、お肌をツヤツヤに、そして、たっぷり汗をかきたいバスタイムにと、お勧めしてもらったものだ。


説明を受けた通りにネットに大さじ1〜2杯を入れたらバスタブの中で軽く揉み出すと、あっという間に黒い色に。
ちょっぴりコワイ…沼のようだ。
なんていう想像が頭の中に広がるのを、切り替えることに努めると、ちょうど一年前に旅したフィンランドの森、大自然の中で… そう想いをフィンランドに寄せてみる、まるでフィンランドのスパにでもいるかのように錯覚させると、なんとも良い気分になってくるからすごい、と、自分の想像力をたたえながら、まるで洗ったみたいに濡れた顔に驚く。
ぶつぶつとひとりごとを頭にめぐらせて3分も経っていないはず。1〜2分で汗が吹き出す勢いにさらに驚く。10分から20分の入浴と書いてあるけど、持ちそうもない…
バスタブの前に置いた20分の砂時計に目を向けると底にパラパラとしか落ちていない白い砂に、すでにギブアップ宣言しそう。
その反面、こんなにも強い効能を実感して5分であがってしまうのはもったいない。と、一度冷水シャワーでクールダウン。再び身体を沼色の湯槽に沈めて目を閉じると、頭の中はフィンランドにトリップ。しばらくして顳顬(「こめかみ」ってこんなに難しい漢字なのね…)に伝う汗をくすぐったいと感じると片目を開けて砂時計を見る。底が広い砂時計の形のせいで、いっこうに時間の経過を感じとれない。少しヤキモキしている自分に可笑しくて笑った。暑さに弱い自分の弱点を、これから始まる夏を前に再認識。笑
そうして、砂時計の底にようやく白い砂浜が出来た頃10分を経過して、結果、15分ほどのピートトリートメントスパを体験した後、軽く冷水を浴びて、ちょうど夏用に切り替えたばかりのバスローブを着て、一先ずベッドに身体を沈めると脱力感がなんとも心地よく、iPhoneを手にすることなく、そのまま深い眠りについて朝を迎える。

風間ゆみえ

EDITOR / 風間ゆみえ

独自のファッションセンスで、ファッション誌はもとより、ブランドのディレクションまで活躍の場を広げ、人気タレントやモデルの熱い支持を集めるスタイリスト。そのセンスは、時にファッションの枠を越え、生き方、フィロソフィなど、生み出す世界観そのものが、年齢を問わず多くの女性を魅了してやまない。著書は『LIKE A PRETTY WOMAN』(スタイライフ)、『Lady in Red』(扶桑社)。

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