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植物から作られる【ヴィーガンレザー】とは
ヴィーガンレザーとは、本革のように動物性の皮を使用せずに作られた革のことをいいます。主に合成皮革・人工皮革・植物皮革の3種類があり、中でも今最も注目されているのが植物皮革です。合成皮革・人工皮革は、ポリウレタン樹脂や化学繊維を使用していますが、植物皮革はその名の通り植物を主原料としています。
植物皮革は環境に優しい素材として徐々に注目を集め、使い込むと動物性の皮のような風合いが生まれるのが特徴です!
植物から作られる【ヴィーガンレザー】の種類をご紹介
サボテンレザー
サボテンレザーとは、サボテンの葉の粉末を加工して作られたもの。本革に限りなく近い品質で、汚れが付きにくい革新的な植物由来のレザーです。サボテンは少量の水でも丈夫に育ち、二酸化炭素を吸収してくれるので、水不足や地球温暖化が進む今の時代に最適な原料といえます。
▲ドイツ生まれのブランド「VEDERWERK(フェーダーベアク)」のハンドバッグ。メキシコから直輸入したサボテンでつくられたサボテンレザーを使用しています。水分や湿度に強いので、雨の日も安心して使用できますよ!
アップルレザー
アップルレザーは、廃棄されるリンゴやジュース・ジャムを作る際に廃棄される芯や皮、搾りカスなどとPU(ウレタン樹脂)を合成することで生まれたもの。軽くて柔らかく、耐水性にも優れているのが特徴で、使い込んだ革のような手触りや見た目も魅力です。
▲サステナブルファッションブランド「nuuwaï(ヌーバイ)」のショルダーバッグ。外側は柔らかいアップルレザーを使用し、裏地は海から漁獲されたプラスチック廃棄物で作られています。
ピニャテックス(パイナップルの葉)
ピニャテックス(パイナップルの葉)は、ロンドンにある「Ananas Anam社」によって開発された次世代のヴィーガンレザー。パイナップルの葉の繊維はとても丈夫で耐水性があり、軽さと独特のシワが特徴的です。
▲ハイテク感たっぷりなデザインが魅力的なNIKE(ナイキ)のエアマックス90からパイナップルレザーを使用したモデルが登場。コルクを入れたワッフルアウトソールが特徴で、シュータンに刺繍されたパイナップルが目を引きます。
グレープレザー
ミラノのスタートアップ企業「VEGEA(ベジェア)」が開発したグレープレザーは、ワイン醸造の際に出るブドウの種、茎、皮などの絞りかすをアップサイクルしたもの。マットで上質な素材感と深みのあるカラーが魅力です。
▲イタリア製グレープレザーで作られた機能的なバックパック。どんなシーンにも馴染む洗練されたデザインとグレープレザーならではの上品な質感が魅力です。内側の素材にはリサイクルポリエステルが使用されています。
マッシュルームレザー
きのこを培養して作られるマッシュルームレザーは、柔らかくナチュラルな質感で動物性レザーの手触りと似ているのが特徴です。また、他の植物性レザーに比べて耐久性が強く、マッシュルームレザーを製造する上でできるシワや傷がリアルレザーに近い味を表現します。
▲adidas(アディダス)の人気スニーカー「スタンスミス」からは、きのこをベースとした素材を使用したモデルが実現しました。アッパーの外側、スリーストライプス、踵とシュータンの部分にマッシュルームレザーを使用しているそう。
ココナッツレザー
ココナッツウォーターの中に溶け込んだセルロースを抽出し、布状に加工して作られたレザー。インドなどの熱帯諸国で問題となっているココナッツウォーターの大量廃棄に目を付け開発されました。本革のようであり、紙のような質感でもある他にはない独特な雰囲気を表現できるのが魅力です。
▲ココナッツレザーを開発したブランド「Malai(マライ)」のノートPCケース。高い撥水性と強度を持ち合わせており、大切なノートPCをしっかり守ってくれます。周りと被らないアイテムをお探しの方にオススメです。
まとめ
最近注目されている植物性ヴィーガンレザーの魅力と種類をご紹介しました。それぞれの植物にしか出せない質感や手触りが魅力の植物性ヴィーガンレザーは、これからのファッション業界に欠かせない存在になりそうですね。