何年経っても尽きない魅力!ディスカバー・トリニティ
ずっとシャツが苦手でした。
シャツ特有のきちんと感が、ただでさえ垢抜けない自分の野暮ったさを強調する気がして、長い間避けてきました。
ボタンをどこまで開けるか、どう襟を抜いて、どれくらい袖をまくるかなど、着こなしに高度なテクニックが必要な点もハードルが高く、もっぱらテクニック不要なとろみ素材のプルオーバーやふんわり袖のブラウスばかり着てきました。(ぽわん袖って言えないアラフォー)
意外な出会い
ところが、40歳になったあたりから頼りにしていたブラウスと顔の不一致が気になるように。途方に暮れていた時に、メンズのバンドカラーシャツを試着してみたところ、あれ?悪くない。むしろ結構似合ってるんじゃない?
バンドカラーが、年齢を感じる首や削げたデコルテをカバーしてくれるうえに、メンズシャツのゆるっとしたシルエットは気になる肉感を拾わない。コットンのパリッとした素材が、清潔感と緊張感をプラスしてくれて、なんだか若々しく見える!(自分比)
大人になるとシャツが似合うようになるってこういうことか…と、その日以来すっかりシャツ党の党員です。
シンプルだけど奥深いトリニティ
カルティエのトリニティリングは、私にとって仕立てのいいシャツのような位置づけのジュエリー。
3本のリングが手の動きに合わせてシャラシャラと形を変える様子や、構築的なフォルムで指を包みこむ様子は、着けるというより纏うという表現がふさわしいかもしれません。
このリングが作りだす複雑な陰影は、手のノイズともいえる無数のシワや関節に鎮座する男梅までも大人の魅力に変えてしまう力を感じます。
無駄を削ぎ落とした究極にシンプルなトリニティ、見た目は少々華やかさに欠けるかもしれません。
だけど、メンズライクな雰囲気がおばさんメーターをニュートラルに戻してくれること、3本の輪がゆるやかに指に添う形が手をきれいに見せてくれること…歳を重ねたからこそ気づく魅力がたくさんあります。
やはり、名品は使い続けていると、その時その時で新鮮な発見があるものですね。
気になるサイズ感は…
薬指は7号のpepperさん。8号だとやや緩い印象ですが、重なり合うリングが動き、形を変える様がトリニティの魅力。複雑な構造で、抜けやすさはあまり無いため、ジャストサイズより少しだけゆとりのあるサイズがおすすめだそうです。
新鮮な発見
そんなことを考えながらリングの裏を眺めていると、"SNOE"という文字と♡の刻印が。
…すのえ?ス・ノエ⁉︎誰⁉︎カルティエブティックで購入したのに謎の刻印が入ってる!
めちゃくちゃ動揺しつつググってみたところ、SNOEはカルティエの工房名で、ヨーロッパで製造されたことを表しているそうです。(刻印の有無は製造時期によって異なります。)
破局したカップルが質屋に買い取ってもらったリングを、知らずに購入してしまったのかと焦りました。購入15年目にして初めて知った刻印の存在…
やはり名品は新鮮な発見が尽きません。
まとめ
年齢とともにその輝きを増していくトリニティ。「一生モノジュエリーの代表格」として愛されているのも納得ですね。
次回の「pepperのモノ語り」もお楽しみに!