長らく続くパンデミックも終息の兆しが見える今。2022年春夏シーズンは「ファッションを心から楽しもう」と言わんばかりのエネルギッシュなデザインやカラーパレットのオンパレード。
隔離生活を余儀なくされることの多かったここ2年のファッショントレンドは、ワンマイルコーデなど家でも気軽に楽しめるリラクシングなスタイリングでした。ですが、そんな新生活の鬱憤を晴らすかのような開放的なスタイリングが多くみられた今シーズン。
「Y2K」などの2000年代を彷彿させるような肌見せスタイルやカラフルな色使いなど、どのブランドも節々に快活なエネルギーを纏わせたデザインのお洋服を発表した今季。その中でも今回は、4つのトレンドモチーフをピックアップ。早速2022年春夏コレクションをチェック!
①ストライプ
今シーズン真っ先に注目したいのがストライプ。ボッテガ・ヴェネタ、バルマン、ルイ ヴィトン、ラフ シモンズ、クレージュ、マルニ…。多くの人気メゾンで発表された今季イチオシの柄です。
ストライプといえば直線的な要素が加わるためクリーンなイメージですが、裏を返せばバナル(陳腐)で面白みに欠ける一面も。ただ、今年は一風変わったストライプがコレクションを席巻しました。
こちらはバルマン。ボーダーと組み合わせ角度をつけることで一辺倒ではない一捻り感が乙。
マルニは太めのストライプで60sな雰囲気に。2022年春夏シーズンは60年代を思わせる雰囲気もトレンドに急浮上しています。
さらに、クレージュなどでは斜めのストライプ柄も数多く見られました。今年のストライプは、カラフルな色使いがポイント。
藍染のような風合いがユニークなポンチョを発表したのは、クロエ。暖かみのある素材感で楽しむエスニックなストライプも粋。
②チェック
チェック柄もストライプ同様2022年春夏注目してほしい柄の一つ。アクネ、グッチ、MSGM、トミーヒルフィガーなどで見られました。プレッピーでオールドスクールになりがちなチェック柄。今シーズンはそんなイメージから脱却したデザインが着こなしのポイントになりそう。
ヴィクトリア ベッカムは白を基調にトレンドカラーのグリーン、ブルーを用いた大きめの格子柄セットアップを披露。
トリー バーチからはこちらのスタイルをピックアップ。ワンピース全体に施された細かいグレンチェックがノスタルジックでロマンティックな印象です。
ジヴァンシィは今季注目が集まるジレ風のスリーブレスジャケットにチェック柄を採用。マスキュリンとフェミニン、モダンさとトラディショナルのアンバランスさが新鮮!
③大きめフラワー
春といえば花柄!というわけで、春になると花柄モチーフのお洋服を無性に着たくなりませんか?今シーズンは花の模様を前面に押し出したデザインが主流。さりげない小花柄がここ数年人気を集めていましたが、パンデミックの閉塞感を打ち破るような大胆で前向きな意志を感じます。
オスカー デ ラ レンタの咲き誇るカメリアモチーフドレス。イエローも今季のトレンドカラーで、エナジーチャージを叶えるビタミンカラー。
ボディコンシャスなジャンプスーツが印象的だった今季のサンローラン。大きなローズを配したタイドアップスーツでトレンドセッターを狙って。
強く輝く女性像を描くヴェルサーチ。ナイロン素材のボディコンシャスなスリットワンピースの下に覗くのは大胆なフラワーモチーフ。こんな風にインナーとしてチラ見せすると、大きめの花柄も取り入れやすい!
④個性派
最後は一癖ありな個性派モチーフをピックアップ。型にはまらないアーティなモチーフが、シャネルやジバンシィ、オフホワイトなどのビッグメゾンで度々みられました。60sな様相が随所に感じられたディオールを始めカラフルな色使いも2022年春夏シーズンのトレンド。独自の世界観を表現できるユニークでプレイフルな柄を選んで、貴女だけのエッセンスをちりばめて。
エレガントなフレンチシックの代名詞ニナリッチ。今季はそんなイメージを一新するかのような遊び心溢れるコーディネートが多い印象でした。そんなスタイルの中にも、シルエットで魅せるエレガンスは健在。
伝統的なスタイルを打ち破りブランドに新たな風を吹かせたバーバリー。アイコニックな柄はもちろん、カットアウトでの肌見せやハット、足元に至るまで進化を続けるアティチュードに胸を打たれます。
貴女らしいモチーフを見つけて
いかがでしたか?ストライプやチェック柄などトレンドはあるものの、今シーズンはどのブランドも独自性があるデザインを多く打ち出していました。
私たちは今、霧の中にいるような、なかなか心が晴れない世界の真っ只中に生きています。そんな時代だからこそ、ファッションを通して生きる喜び=ジョワ・ドゥ・ヴィーヴルを探求したい。自分が笑顔になれる、生きる活力をくれる、そんなハッピーなモード(ファッション)を心から楽しみましょう。