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WOOL・ウールとは?
冬に大活躍するウールですが、そもそもウールとはなんでしょうか?
ウールとは、一般的に羊の毛を原料とした天然繊維です。
厳密には、カシミヤやモヘア、アンゴラなどもウールと呼ばれますが、衣類表示でウール(羊毛)と表記されているものはすべて、羊の毛を原料としたものです。
羊毛以外の衣類に使用される他のウールは、衣類表示で「カシミヤ」「モヘア」「アンゴラ」など、個別の原料表示がされています。
また、単に「毛」と表記されている場合は化学繊維ではない動物繊維全般を指します。
ウールの特徴
ウールは保温性・保湿性が高く、吸湿性に優れて、冬は暖かく夏は涼しいのが特徴です。
夏にウール…?
夏にウールと聞くとびっくりしますが、ウールには空気中の湿気を吸収し、水分を蒸発するときに気化熱を奪うため、夏は涼しく感じます。
実はウールは季節を問わず、一年中使える万能素材なのです。
一年中使えるウールですが、それぞれに特徴があるので、用途別にメリットを踏まえて選ぶのがおすすめです。
WOOL・ウールにはどんな種類があるの?
ひとくちにウールと言ってもたくさんの種類がありますよね。
他にどんなウールがあるのかみていきましょう!
ウール(羊毛)
私たちがよく耳にするウールとは一般的に羊毛を指しており、衣類にもよく使われる一般的な天然素材です。
羊の毛をバリカンなどで剃って紡いだものがウールとなります。
中毛種(ハンブシャー・サウスダウン)
比較的に繊維が短いもの。
長毛種(リンカーン・ボーダーレスター)
繊維が長く光沢がある。
長毛種(コリデール etc.)
より上質なウールが取れるよう交配した羊の羊毛。
メリノウール
メリノウールも羊毛ですが、その名の通り「メリノ種」から取れる羊毛で、ウールの中でもっとも上質と言われています。
メリノウールも細かく分類すると世界各国に様々な品種がいますが、世界的シェアを誇るのはオーストラリアメリノウールと言われています。
繊維が細かく柔らかいので、直接肌に触れてもチクチクしないのがメリノウールの特徴です。
カシミヤ
高級素材として知られるカシミヤもウールに分類されています。
カシミヤとは、ヒマラヤ原産の「カシミヤヤギ」と呼ばれる品種からとれた上質な素材です。
羊毛などのウールには出せない質感があり、とても軽くて柔らかく、なめらかな手触りが特徴です。
美しくてなめらか、ソフトな素材であることから「繊維の宝石」と呼ばれることも。
アンゴラ
アンゴラには一般的に2種類あります。
モヘア
モヘアとは、一般的にアンゴラヤギと呼ばれる品種から取れる素材のことです。
ふわふわとした細かい繊維が特徴的。
モヘアも高級素材の一種と言われていますが、その理由のひとつに生産量の低さがあります。
シルクのような上質な光沢を放つモヘアは世界的にもシェア率は低くとても貴重で高価な天然繊維です。
そのため、他のウールなどの素材と混紡されることが多いのも特徴です。
モヘアはとても貴重で高価ですが、一生ものとして迎え入れるにもおすすめな素材ですよ。
ラビット
アンゴラのもう一種類はラビットです。
その名の通り、毛が長いアンゴラうさぎ(野うさぎ)から取れる素材ですが、他のウールと比べて非常に脆いため、混紡されて使用されるのが一般的ですが、モヘア同様にアンゴラも高級素材のひとつには変わりありません。
アンゴラヤギは「モヘア」と呼ばれ、アンゴラうさぎの毛は単に「アンゴラ」と呼ばれることが多いので、モヘアではなくアンゴラと表記されているものはアンゴラうさぎの毛を指しています。
アルパカ
首が長く、もこもことした愛くるしい動物、アルパカから取れた毛は、そのまま「アルパカ」と表記され使用されています。
アルパカの毛はふわふわではなく、弾力があり強い癖っ毛なのが特徴で比較的安価ですが、世界に3%しかいないスーリー種という品種のアルパカから取れた毛は超高級素材に分類されています。
アルパカは耐久性があるので摩擦が多く生じる靴下などにも使われています。
キャメル
キャメルとは、ふたこぶラクダの毛からできた素材です。
毛質はやや硬めで短く、砂漠で生き抜くラクダの毛は保湿性にとても優れています。
キャメル素材からなるほとんどの商品が、ラクダそのものの色をしているのも特徴のひとつです。
実は、ラクダの毛は脱色しても色が抜けないのはご存知でしたか?
そのため、染色などをせずに、そのままのキャメルカラーを活かして使用されることが多いです。
稀に、キャメルよりも濃い色に染められた商品も存在しますが、天然の色を楽しめるのもキャメルの魅力のひとつと言えます。
キャメルは軽い素材なので、秋冬のコートにも多く用意られています。
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WOOL・ウールに適した季節
冒頭でも触れましたが、ウールは季節や気温に応じて一年中使用できる万能素材です。
それは、自然に生息している動物の繊維であるためで、保湿性や吸放温性に優れているからです。
ウールには汗をかいてもニオイにくいといったメリットも!
天然機能を兼ね備えたウールは肌をさらっとさせ、余分な湿気を蒸発させるので、適度な温度を保ち快適に着用することができます。
化学繊維では叶わない天然素材だからこそのメリットです。
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WOOL・ウールのお手入れ方法
アウターなどに多く使われるウールは汚れが付きにくい素材のため、着用ごとに洗濯する必要はなし!
以下のポイントを抑えれば、ウールアイテムは末長く愛用が可能です。
ブラッシング
ブラッシングで毛並みを整え、ホコリや汚れを取り除く。
ブラッシングをする際はウール専用のブラシを使用し、毛並み対して下から優しく動かします。
この時、毛並みな逆らっているため、強く擦らないように行います。
干す
汗や湿気を逃すため、風通しの良い場所で陰干しする。
この時、しっかりと形を整えて干しましょう。
毛玉取り
目立った毛玉はこまめに、丁寧に取り除く。
毛玉が出来てしまった場合は、そのままにせずにハサミで丁寧に切り取りましょう。
この時、本体まで切り取ってしまわないように細心の注意をはらって行ってください。
シミ抜き
シミがついてしまった場合は、速やかに専門店でシミ抜きをしてもらうことをおすすめします。
休ませる
ウールの連日着用はさけ、次に着用するまでに24時間はあけるのが吉。
そうすることで、ウール繊維が持つ自然回復力で元の形状に戻り、きれいな状態で再度、着用することが出来ます。
洗濯
ウール製品を洗濯する際は、洗濯表記をよく確認して行ってください。
洗えるウールも多くありますが、天然繊維であるため基本的にその都度、洗濯をする必要はありません。
ウールは洗濯すると縮んでしまうものが多いので注意!
保管
保管する場合は、湿気や汚れなどをしっかり落としてから保管する。
クリーニングに出し、清潔な状態にしておきましょう。
汚れたままだと、虫食いの原因になるため注意してくださいね。
一生ものとしてWOOL・ウール素材のアイテムを♡
今回はみなさんのよく知る素材、ウールについて深堀りしてみました。
実は一年中使える万能ウール、お手入れ方法も簡単で自然繊維だからこその魅力がたくさん詰まっています。
一生ものの上質ウールコートやウールアイテムを迎える時や、お手元にあるウールのお手入れの際には参考にしてみてくださいね。